仔猫。~鈴木さんハピバ✨~(1)

  1. 2017/07/05(水) 00:00:10_
  2. 仔猫。~鈴木さんハピバ✨~
  3. _ comment:0
ヽ(*・ω・)ノ。・:*:・゚’★Happy Birthday鈴木克洋様☆,。・:*:・゚’ヽ(・ω・*)ノ

や~なんだかんだいっても薪さんの初恋の人(薪さんダダ漏れ)だし
薪さんにいろんな形でたくさん愛をくれた人なんだよな~。
だからずっと特別。

え~っとSS書いてみましたが粟田みたいな青薪すとが鈴木さん祭りに
参加していいのかしらどうなのかしら(;´・ω・)と思いつつ
推定でお三方は楽しみにして下さっているようなので頑張ってみました~。
ヾ(;´▽`A`` (今の粟田のせいいっぱい...。)

作者の能力不足のため設定を説明しますと
鈴木さんが家を出て一人暮らしして「薪をしょっちゅう連れ込んで」いる
ころのお話です。






【 仔猫。~鈴木さんハピバ✨~(1) 】



「猫?」
「うん、そう。」

ほらっと言って鈴木は両手のひらにすっぽり収まる温かい生き物を渡してきた。
綺麗な毛並み。シルバーグレーと黒の縞模様が混ざりいかにも
高級そうで野良猫には見えない。

「アメショーかな。首輪はしてないけど人懐こいから飼い猫だな。」
「どうしたんだ、この子。」

この子ー。
いきなり渡されて迷惑そうでぎこちない手つきで
見るからに扱いかねているのに
これ、ともこの猫とも言わない。

こういう薪だからか。そばを離れられないのは。

「鈴木?」
「・・・マンションの階段の下で鳴いていたんだ。飼い主が探しに来るかもしれないから
それまで預かろうかと思って。家は美波がアレルギーあるし母さんが猫嫌いだから
連れて帰れないし。」

何でも手際のいい鈴木は掲示板に猫を預かっているともう張り紙はしたと言う。

「おまえは嫌いじゃないのか?」
親が苦手だと子どもも苦手である事が多い。

「猫を?いや、むしろ好きなほう。」

鈴木はひょいっと仔猫を取り上げて慣れた手つきで喉や頭を撫でる。

「ずいぶん慣れているんだな。」
飼ったことは無いだろうに、と薪は思う。

「伯母さんの家の猫を可愛がっていたからな。懐いていてくれてたし。」
「ふうん?」
「だいぶ前に亡くなったけどー。」

「仮に名前をつけようか。何が良い?」
「・・・・・・。」
「思い浮かばない?」
「・・・生き物とふれあったことはない。」

「ん?この子雌だ。」

それじゃあ、と鈴木は

マキにしよう。」とにこっと笑って言った。

「!!!なんで!?」
さすがに動揺してやや大きめな声で聞くと

「いや、おまえ、ビックリするとそうやって毛が逆立って
猫っぽいし、こいつも美人だし。」

な?と人の良い笑顔で仔猫に頬をよせる。
仔猫、マキも喉を鳴らして甘えている。

「・・・・・・。」
睨んでいるけど気にしないそぶりの鈴木。
時々そうやって女扱いをして薪をからかう。怒ると分かってて
反応を楽しんでいるんだ。

胸の奥に複雑な感情が漂うがそれは言葉にしない。
しないほうがいい。
そういう鈴木の冗談もあえてそうやってお互い男同士だと
暗黙の裡に確認しあっているようだ。
無意識的な歯止めなのかなー。
これ以上進まないための。そして今のまま昔約束したように
ずっと一緒にいられるための。

仔猫のほうのマキは鈴木に撫でられて気持ちよさそうに
グルグルとずっと甘えている。素直に体をあずけて。

仔猫とはいえ、いい気はしなくて心がざわついた。
けれどいつもにまして不機嫌そうなのは全部、同じ名前にされたってことで
ごまかせそうでちょうどいいかもしれない。


***

それから幾日もしないうちに飼い主が訪ねて来た。
マキは近所の一戸建ての家の飼い猫で目を離したスキに空いていた
一階のサッシの隙間から出て行ってしまったという。

マキの飼い主の上品な中年の女性は高校生の娘と
一緒に来て、少女は鈴木を見ていっそう熱っぽく礼を言ったが
鈴木の後ろから顔を出した薪をみてテンションが
潮が引くように下がっていた。

マキは7月生まれなのでナナという名前だった。
ナナを連れた帰り道のこと、少女ががしょんぼりした声で言った。

「ねぇお母さん、あの人可愛い彼女がいたね。」

「え?男の子じゃなかった?」

「えっ!?あんなに可愛くて!?」

「う~ん、そうだと思うけど。」

「え~っ・・・・。」

「見て。ナナ、すごくあの人に懐いていたし毛並みも綺麗で
大切にされてたのね。日を改めてきちんとお礼を
しないといけないわね。」

ニャ~と小さな声で鳴くキャリーバックのなかの仔猫は家に帰るというのに
どこか不安そうな淋しそうな目をしていた。

あの鈴木さんていう人と一緒にいた女の子にしか見えない可愛い男の子も
こんな風などこか淋しそうな目をして私を見てた気がする。

気のせい?

家に帰りついてナナを抱き上げるとふわっと優しい匂いがした。
これはあの人の匂いだろうか、それとも淋しい目をしたあの
男の子の?

ナナの不安が消えるようにその夜はナナのそばで眠った。


( 続く )







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粟田律

Author:粟田律
初めまして✨[庵]д・)ノチラ
粟田律、と申します。
清水玲子先生の
「秘密 THE TOP SECRET」に
はまりました。
文学と漫画をふくめ芸術と美しいもの
すべてが好きです。
妄想を書き連ねております。
ブログ初心者です。
宜しくお願い致します。

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