第二夜。(下)

  1. 2017/07/27(木) 16:59:10_
  2. 夏の鈴薪祭り。
  3. _ comment:4
続きです~。
きのうUPした記事にぼこぼこ穴があるのに気づいて
UPしてからもちょこちょこ直しました~すみません(-"-;A ...

いつものことですが。ダメな粟田。

そんな粟田の駄文読んでくださりありがとうございます(/_;)✨
しかし(下)ですが・・・
あの、終わってみると鈴薪じゃない感じで
すみませんすみませんorzlll


そんなんでも良いお方のみこの先どうぞ~冷汗。





【 第二夜。(下) 】


―古に恋ふらむ鳥はほととぎすけだしや鳴きし我が思へるごと
                                額田王―

             昔を恋しがっているのはほととぎすでしょう。もしかしたら
             鳴いたのかもしれませんね、私が思うように。


「すごいよな『第九』だぜ!! 最先端の捜査方法だぜ。
 被害者が死んでも『おしまい』じゃない。
 今まで『ヤブの中』だった犯行動機や犯人がこれからはわかる。
 何でもわかる。
 オレ達がその使命をおっているんだよ薪!!
 やりがいのある仕事だ。
 すごくやりがいのある仕事だよ薪!!」

人に好かれる鈴木だがこんな風に感情を分かりやすく見せるのは
珍しい。
上気した頬、瞳を輝かせて青年らしい
明るい希望に満ちた展望をそのまま伝えてくる。

いくら高揚しているとはいえ、死者ーそれも犯罪に巻き込まれて
亡くなった人間ーの脳を、記憶を見ることの功罪を分かっていない男ではない。

ただ黙って鈴木の言葉を聞いていた薪だが、やがてその口をゆっくりと開いた。

「・・・おまえはいいのか?」

薪の声の重さに鈴木は気づく。

「もしも自分の脳が見られることになってもいいのか?冷静でいられるか?」

「・・・それは構わない。」

そう間をおかず鈴木は答えた。

「見るのはおまえだろ?薪。」
驚いて顔を見たが鈴木の瞳は穏やかだった。

「オレが何かの事件で死んだとしてオレの脳を見るのはおまえかー
オレ達の意志を継いだ捜査官だ。死者への尊厳を
忘れない指導が行き届いているはずだろう?
この捜査方法が開発されたからには必ず悪用もされるだろう。
それを止められないにしても少なくともオレ達はー『第九』では
そんな使い方をさせない。
それから好奇の目で人のプライバシーや人の秘密を暴くことも。」

おまえになら見られても平気だよ、という鈴木の言葉を聞いて
沈んでいく気持ちを悟られないようにするのは大変だった。

もしも鈴木が僕の脳を見たら・・・彼はどう思うのだろう?
澤村さんとのことも両親のことも出自もすべて知っている鈴木。
すべて知ってそれでも友人としてそばに居てくれる彼。
そんな鈴木にさえもー、そんな鈴木だからこそ
見られたくない、知られたくない感情がある。

自分が死んでしまったのならいいのだろうか。友人でいられなくなってもー。


****


「薪さん?」

不思議そうに人の顔をのぞく青木。
勝手に鈴木の脳を見て
あの貝沼の犯罪を見ても生きている人間ー。

たしかにこの男は死者への尊厳を忘れない。
しかし、見ないことよりも見て知ることによって時には「秘密」を
暴いてその手を汚してでも
死者のやり残したことを代わりに背負おうとする。

見られても平気だと言った鈴木は死の間際には
この脳をもう誰にも見せるなーと見られることを拒んだ。
それは僕をー貝沼から守るためだと青木は言うが・・・。
でも、それはー


「薪さんどうしました?」
「いや・・・。」

薪の沈んだ様子に青木はすぐに気が気でなくなる。
「なにか捜査で気になることでも?」

でかい図体に似合わずにおろおろと心配そうに聞いてくる。
そんな純粋な相手を前にするとつい口が滑る。

「・・・もしも、もしもあの時、見逃さずちゃんとつかまえて調べていれば・・・。」

初動捜査が大切だとあれほど思っていたのに、と今でも
悔やんでも悔やみきれない後悔ー。

「薪さんっ!!」

滅多にない青木の厳しい声に薪ははっとした。

「そんなこと、本当はどうなったかなんて分かるわけがないでしょう?
・・・貝沼をもしもちゃんと捕まえていたとしても他で事件を起こしていたかも
しれない。逆恨みしたかもしれない。それからどうなったかなんて誰にも
わかりません。
いずれにしろ薪さんは悪くありません!そうやってご自分の罪のように
ご自分のせいみたいに・・・巻き込まれて傷ついたのは薪さんの方なのに
ご自分を責めないでください!」

怒られているのは僕の方なのにもう青木は泣いている。
以前と違うのは泣きながらもすぐに苦しいぐらい抱きしめてくることだ。

青木の腕の中で薪は目を閉じた。

-おまえは平気なのか?

かつて鈴木に問いかけた言葉が自分にもかえってくる。

そうだな、鈴木
見られても構わない-。僕の脳はもう誰に見られても。
おまえと過ごした日々とこの想いが罪でないならー。




(了)




*** あとがき ***

あれ?鈴薪祭りだったはずやのに
鈴木と薪と時々青木、になり
おっかしいな~あれ~?(・_・;)?となりました。
【夏の鈴薪だったはず祭り】???
鈴薪すとには土下座で
お詫びいたします・・・orzlll。


あの繰り返し出てくる第九への希望にあふれた
鈴木さんの言葉。
薪さんはそれになんて答えたんだろうとか
その時の薪さんの反応はどうだったんだろうとか
考えますよね~?

スピンオフで清水さんそれ描くのかな~?

粟田の考えた薪さんの台詞は今のところ
こんな感じです~。
お目汚しですみません(-_-;)。






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管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/07/28(金) 00:57:07 |
  2. |
  3. [ 編集 ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます


鍵コメN様へ

  1. 2017/07/28(金) 05:12:21 |
  2. URL |
  3. 粟田律
  4. [ 編集 ]
鍵コメN様✨おはようございます(*´▽`*)✨
(早出の癖で目が覚めた粟田。)

> 鈴薪からの青薪ありがとうございました。

【確か鈴薪だった祭り】になってしまったのにご感想
ありがとうございます~(ノД`)・゜・。

> 今の薪さんを抱きしめる人がいて良かったです。

さすが、粟田が薪さんLOVE度で「N様には負けた」と
思うだけあってなんて薪さんへのLOVEに溢れる言葉・・・。

いろいろお教えいただきありがとうございます✨
粟田は怪しいヤツなのに怪しまれなくて嬉しいです!
:+.゚(*´□`*)゚.+:ダハァァァ



No title

  1. 2017/08/04(金) 23:18:27 |
  2. URL |
  3. ひろっぴ
  4. [ 編集 ]
粟田さん、こんばんわ。

雪の結晶がかわいいですねぇ。
暑いときにに、雪の結晶涼しくていいですね。


薪さんと鈴木さんの会話、原作でも言いそうな会話だなぁ・・と
思いながら読ませて頂きました。
薪さんだから、見られても構わないという鈴木さんと
鈴木さんが自分の脳を見たら・・・という葛藤がある薪さんと。
でも、薪さんも最終的に鈴木さんにも見られてもいいと思ってるんだろうな・・


そして、薪さんの微妙な変化にすぐ気づく青木。
さすが青木。
薪さんには、青木がいないとやっぱりだめですねぇ。
でも、泣いちゃう青木。泣きながらも薪さんを抱きしめる青木。
薪さんをこれからも守ってねぇ。青木君。それが君の仕事だ。

相変わらず、まとまりのないそして、訳の分からない感じの
コメントになりすみません。

今回も素敵なお話しありがとうございました。

またお邪魔します。


ひろっぴ様へ✨

  1. 2017/08/05(土) 17:54:24 |
  2. URL |
  3. 粟田律
  4. [ 編集 ]
ひろっぴ様✨こんにちは(*´▽`*)✨

> 雪の結晶がかわいいですねぇ。
> 暑いときにに、雪の結晶涼しくていいですね。

ありがとうございます✨北海道のひろっぴ様にそう言われると
師匠に認められた弟子の気持ち(?)みたいな感じです!!

> 薪さんと鈴木さんの会話、原作でも言いそうな会話だなぁ・・と
> 思いながら読ませて頂きました。

えΣ(゚Д゚;)!!なんて光栄な!!
最高の褒め言葉をありがとうございます✨

> 薪さんだから、見られても構わないという鈴木さんと
> 鈴木さんが自分の脳を見たら・・・という葛藤がある薪さんと。
> でも、薪さんも最終的に鈴木さんにも見られてもいいと思ってるんだろうな・・

あ~・・・。それ考えてなかった粟田。←粟田ってほんまにどうなの(・_・;)?

そうかぁ、もう薪さんも鈴木さんに見られて良いと思っているんだ~。
薪さんの気持ちがはっきり分かったら
鈴木王子のスイッチオン~っ!になっちゃって
危険(いや逆に問題無し!)だったかも・・・。

> そして、薪さんの微妙な変化にすぐ気づく青木。
> さすが青木。
> 薪さんには、青木がいないとやっぱりだめですねぇ。
> でも、泣いちゃう青木。泣きながらも薪さんを抱きしめる青木。
> 薪さんをこれからも守ってねぇ。青木君。それが君の仕事だ。

ですねですねですね~✨

> 相変わらず、まとまりのないそして、訳の分からない感じの
> コメントになりすみません。

そんなことないですよ!

> 今回も素敵なお話しありがとうございました。
> またお邪魔します。

うぅ、至らない粟田の習作ですのに。←UPしていいの(・_・;)?
ありがとうございました✨
いつでもどうぞ~✨



 
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プロフィール

粟田律

Author:粟田律
初めまして✨[庵]д・)ノチラ
粟田律、と申します。
清水玲子先生の
「秘密 THE TOP SECRET」に
はまりました。
文学と漫画をふくめ芸術と美しいもの
すべてが好きです。
妄想を書き連ねております。
ブログ初心者です。
宜しくお願い致します。

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